僕です。以前ここで書いた通りですが、持病がかなり悪化しており、また多忙もあり昨今配信出来てません。申し訳有りません。 開発メンバーから脱退していましたが、色々ありシーズン2中のコンテンツを作成しました。今回も謎解きの意図や、コンセプト、今後考えている事について軽く触れられればと思います。
シーズン1前半の謎解き「先行く星々の遺物」の前回の記事では例示しなかったセルフフィードバックを基に、コンセプトやディテールについて説明をしましょう。
yu-ieshiro.hatenablog.com
シーズン2前半 遺物探求「母なる大地のモノリス」─配信映えを意識したロケーション設定
花畑やガゼボで写真は撮影しましたか?
「先行く星々の遺物」でフィードバックした内容として「資源ワールドを徘徊するだけで配信映えしない」という要素があったと考えています。かなり突貫でリリースしたものだったというのは説明したと思うのですが、それにしても黒いオブジェクトだけで出題内容が構成されていたのですから、それは当然ですよね。
そのため、シーズン2前半の遺物探求「母なる大地のモノリス」では「謎解きに興味が無くても写真が取りたくなる、見に行きたくなるようなロケーションを作ろう」というコンセプトがありました。
そのため、シーズン1であった様な古代の神殿ではなく、花畑やツリーハウス、風車などエピック・ファンタジーらしくない建造物を主体にロケーションが構成されています。また、ランタンの建造物やガゼボについても、基本は周りの景色が見渡せるようなロケーションに配置を行いました。探求を進めた方、途中で歩みを止めた方、そもそも資材集めに夢中で興味が無かった方、道中で写真は撮りましたか?
進展が無いのはつまらない─明確な進行チャートの設定
家の中に何かある─。行く末を見届けずとも、ここまで進めた方は多かったのではないでしょうか?
シーズン2からは明確に進行に関してチャート設定が行われています。「母なる大地のモノリス」では、ツリーハウス発見→ツリーハウスの1階解錠→ジャーナル発見→ジャーナル解読→最終目標地点発見→最終目標地点の解錠→最終目的地といったようにチャート設定をしています。
「先行く星々の遺物」では出題ジャーナル→最終目的地しかチャートが設定されておらず進展が感じられない(配信の画が変わらない)という振り返りがありこのように設定しました。これを読んでいるあなたはどこまで進められましたか?
また、序盤の難易度を下げる事によって最後までで無くとも良いので謎解きに触れてほしいという意図があります。序盤のチャートは取り組んでいる方が多く見られたと認識しているので、その点はとても嬉しく思います。
特にシーズン2では「合言葉システム」の実装があり、そのチュートリアルとしても機能させる目的がありました。
出題ジャーナルも読みやすく設定しました。ある男のジャーナルは俗っぽい言葉遣いが多く、前回と比べてとても読みやすかったのではないでしょうか。ちなみに風車と朝日の影で行き先を特定するページがありましたが、4つある風車の中で次の行き先があるという条件を満たす風車は1つしかない(=朝日は東から登るので、影が差す向きは必ず同一である)ので、そこから逆算して消去法的にルートを特定するのが今回の想定解法です。手当たり次第に組み合わせを考えて普通に解こうとすると相当難しかったと思いますが、気付くことは出来ましたか?
謎解きもロールプレイを構成する1つである─ハンドアウトの設定
さて、この項目は意図を説明するより先にこの世界における謎解きの在り方やスタンスについて明確にしておく必要があります。
当たり前と言えば当たり前なのですが、「皆が皆興味を持ち謎解きをやるとは思っていないし、ロールプレイサーバーであるのだからそうあるべきでない、あくまでやりたい人が進めるべき」というのが自分のスタンスです。強制する意図は全くありません。
とはいうものの、あくまでこの世界はロールプレイサーバーですから、「他人とロールプレイを通して誰かと関わって欲しい」「謎解きもロールプレイを構築する要素」というのが前提にあります。
これは「先行く星々の遺物」がロールプレイサーバーで出すものとしては閉じられたものであった、というフィードバックを踏まえた結果でもあります。
そのため、期待の押し付けにならない程度にロールプレイをしていただきたく今回試験的な試みとして「花屋にハンドアウト(=事前資料)を手渡し、誰かに花言葉を聞かれた時にヒントを出してもらう」という事を行いました。
ジャーナルでも、花屋に行けと書かれていませんでしたか?
「全員が謎解きをする訳では無いしそれがあるべき形であるが、緩く、時折で良いので誰かと繋がり物語を作って欲しい」と自分は考えています。勿論、それで一緒に進めてみようとなるのであればこちらとしては嬉しい話ですが。
シーズン2後半「極まりし四天の座」─高難易度をデザインする
長い旅の末に辿り着く場所は、寂しい
シーズン1から着想があった「四天の座」の高難易度版です。端的に追加された要素を挙げるとすれば論理整理の内容と捜索範囲が増えました。シーズン1の時点で着想していた内容だったのですが、コンセプトやチャート、報酬設定等の反省、謎解きを資源ワールドで行う意義まで様々な要素が入り組んだ遺物探求でした。これはシーズン2全体のコンセプトと合わせて書いていきます。
さて、「母なる大地のモノリス」「極まりし四天の座」の両方もしくは片方でも行く末を最後まで見届けた方は分かると思うのですが今回の遺物探求は難しく感じたのではないでしょうか?
そう思われたのであればそれはその通りでして、シーズン2を通した遺物探求のコンセプトは「高難易度」となっています。シーズン1が出題の構造や難易度的にチュートリアルに位置するものでもあったので、今回は明確に難しくしようという意図がありました。
ストランド─世界は誰かと繋がっている
「極まりし四天の座」に登場した建築物は滅茶苦茶アクセスが悪くなるよう意図的に配置しています。
これは前回の記事で記載した通りで「分担して進めて欲しい」という意図もあるのですが、今回はそれ以上の目標設定があります。
今回は単に東西南北に分かれてアイテムを持っていくのではなく、アイテムを一度持ち帰り話し合い、何度も建築物を訪れる事になったと思います。また、そういう想定でコンテンツ作成を行っています。
そのため、整地をしたり、食べ物を売ってくれた方はとてもありがたかったのでは無いでしょうか。 これはハンドアウトを設定した意図に近い内容ですが「整地をする人がおり、時には物を売ったり助けてくれる人がおり、直接的でなくても誰かの優しさや関わりによってこの世界は成り立っている」と自分は考えています。
今回記事のタイトルにもなっている「ストランド」ですが、本来は物理的な糸の束や紐を表す言葉です。
表題を見て察しが付いた方はいらっしゃると思うのですが、この表現はコジマプロダクションからリリースされたゲーム「Death Stranding」の影響を受けています。
Death Strandingのコンセプトの1つに、「緩くても、確かに誰かと繋がっている」というのがあります。これはストリーマーサーバーでも大切にしたい考えだと自分は思っています。同時に、これが資源ワールドで謎解きを出し続ける意味だと考えています。出題内容だけがコンテンツを構成している訳ではないはずです。
shibayamablog.net
ただ今回当たり前だろって個人的には思ってるんですが 、想定よりプレイヤーのログインが芳しくなかった事や、設定ミスによりチャートのロジックエラーがあったため一部チャートを短縮させていただきました。難しいものを作るのは良いのですが、この辺りは今後考慮する必要があると考えています。
報酬設定について①─難易度設定とコンセプト
これは前記事でも書いた通りですが、報酬のユーティリティや強さは基本的に難易度に沿ったものを想定し、コンセプトに合わせた能力を設定しています。なのでブレス・オブ・ユグドラシルはツルハシとして滅茶苦茶ユーティリティが高いですし、四天の剣は1vs1だと恐らく負けないだろうというレベルの強さを誇ると思います。
行く末を最後まで見届けた方は知っての通りですが、四天の剣には瘴気が封印されています。そのため、その刀身で相手を攻撃すると一時的かつ連続では使用出来ないのですが、攻撃した相手の結界展開装置の効果が一時的に消失するようになっています。もう一度書きますがとても強力です。
…数が限られており限定的過ぎる入手手段としては流石に強過ぎますね...
コンセプト的に仕方ないとは思っているのですが今後、このレベルのは相当で無いと手に入れられないか、相当やり込めばいつでも平等に入手出来るぐらいのバランスになると思います。これは本当に強いです。使う機会があるのであれば、相手から奪う価値があります。
報酬設定について②─機会の平等性
「先に出題ジャーナルが誰かに手に渡ってしまうと後発の参加者がコンテンツに参加できない」「報酬が限定的でありながら独占化されてしまっている」というフィードバックを踏まえた上で、今回から出題ジャーナルが個別排出になり、最終地点にもレプリカが入った個別チェストを配置する様にしました。
※四天の剣に挙げられるストーリーテリング上オリジナルの本数が限られているものはその限りではありません。
「こういう謎解きがあった」と他配信者に説明をしながら行く末を見届けた配信者が最終地点に向かう場面が見られたのでこれはとても良い変更だったと評価しています。これは今後も継続していきたいと考えています。
ただし、「極まりし四天の座」については必要なジャーナル数が非常に多かった事や、高難易度のコンセプトの観点から最終地点以外の設定は行わない様にしました。
シーズン3以降の方向性について
これは先に結論から書こうと思います。
資源ワールドで展開される従来の遺物探求とは別に、
・「常設謎解きコンテンツ」の制作を進めています。
・また、「過去の遺物探求についても常設、もしくは物語が閲覧出来るコンテンツ/エリアの制作」を進めています。 ※ドロッパーを使用した鍵システムは現状技術的に再現性を持たせる事が出来ず、完全に同一の内容を提供する事は出来ません。
画面は開発中のものです
シーズン3以降自分が開発継続しているか確定では無く、リリースが決定している訳で無いので約束は出来ませんが、上記の通りになります。
その時だけのコンテンツ、資源ワールドでの関わりも大切にしたいと考える反面、様々な面で後発の配信者にとって機会の不利益、不平等があるとも考えているので常設謎解きコンテンツについてはシーズン1終了時より構想自体は進めていました。実際に制作をするにはやはり時間がかかってしまうので、お知らせするのが遅くなってしまい申し訳有りませんでした。
まだお伝え出来る事は少ないのですが、行き詰まってもパスが出来る仕組みになっています。ある程度までは相当カジュアルに進められるはずなので、様々な方に楽しんでいただければと思っています。
そういえば、見覚えの無い画家の女性が街でチョコレートを購入していましたね...
余談
遺物探求ですが、神話や伝説、聖書・聖典、思想、信仰、歴史的な書物、伝記、物語、学術的に体系化された知識などから物語の着想を得ています。例えば四天の座ですとギリシャ神話のアネモイ(4柱の風神)が基になっています。他の遺物探求も基になったものがありますので、考察が好きな方はこういったところから考えてみるのも良いかもしれません。
ja.wikipedia.org
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それでは、トラベラー。